タイトル:怒らないこと
著者:アルボムッレ・スマナサーラ 出版社:大和書房

人気テレビ番組「アメトーーク!」の「読書芸人」で話題になった本書のテーマは、その名の通り「怒らないこと」。怒らないためには怒らなければいい。ただそれだけのことだ――

この言葉に戸惑うのは、要約者だけではないだろう。怒りたくないのに怒ってしまうから困っているのだ、と。それに対して著者は「あなたが怒ったのは、怒りたかったからでしょう?」と言う。

本書には、「怒ることは愚かなこと」「怒った人は動物以下」「自分が絶対正しいということはない」などといった、怒りっぽい人には受け入れがたい真実が書かれている。だが、こうした真実から目をそらすことなく、自分に徹底的に叩きこむことで、「怒りとは恐ろしいものだから、そう簡単には怒れない」という状態までもっていくことができるのだ。

本書の言葉は強烈で、「怒り」に対する考え方を変えてくれるものである。